日本酒マリアージュという言葉を知っていますか?マリアージュとは、料理と日本酒を上手に合わせるテクニックのことです。
まさに、ソムリエがワインとマッチする料理をふんだんに覚えているように、日本酒にも料理の合わせ方があります。辛口の日本酒にはこれ、甘口にはあれと味を覚えて選ぶとさらに世界が広がります。
さらに最近では、海外でも日本酒が人気です。上手な合わせ方を覚えて、外国のお客様をおもてなしできれば素晴らしいですよね。そこで、日本酒と料理を美味しく合わせるコツをご紹介します。
種類を覚えよう!日本酒の種類はこんなにあった
このサイトを読まれている方の中にも、日本酒は苦手な人はいらっしゃると思います。接着剤のような風味が苦手だったり、味がダメ!という方もいるでしょう。
しかし、それは日本酒の選び方が間違っている場合もあるのです。なぜならば、同じ日本酒というカテゴリーの中でも種類は豊富に存在します。同じ「日本酒」でも、味や風味は全く違うのです。
● 日本酒の種類
日本酒の銘柄を見てみると、以下の一覧のように、銘柄の前に大吟醸や本醸造などの何やら呪文のような文字が書いてあることに気が付きます。
これは、精米具合やアルコールを加えてあるか、素材本来から生み出されるアルコール成分をそのまま生かしているかの違いにあります。それぞれの特徴を見てゆきましょう。
純米酒・・アルコールを加えてあり、精米はまちまち。
本醸造酒・・アルコールを加えてあり、7割程度の精米
純米吟醸酒・・アルコールを加えず、6割程度の精米
吟醸酒・・アルコールを加えてあり、6割程度の精米
純米大吟醸・・アルコールを加えず、精米具合は半分以下
大吟醸酒・・アルコールを加え、精米具合は半分以下
日本酒はお米が主原料であることはほとんどの方が知っているかと思いますが、その精米具合によって味も大きく違ってきます。
● 味の種類
毎日、口にするお米も実は、タンパク質とでんぷん質に別れます。このでんぷん質はお米の中心部分に多く含まれています。精米を多くすればするほど、外側のタンパク質を削って、でんぷん質を多くとりだすことができます。
そうなんです。これらの組み合わせの違いも、お米の風味が強めたり、スッキリさせたり、コク深くさせたり、香りが強くなったり・・・。味の変化に重要な要素となるのです。味の特徴は以下の通りです。
吟醸・・フルーティでスッと飲みやすいお酒が多いです。そして喉越しもなめらか。
純米・・うま味やコクが強い。口当たりも良いお酒が多い。
本醸造・・辛口で飲んだ!飲んだ!という味わい。
さらに、火を加えず、新鮮でさらにフルーティさが特徴の「生酒」「生貯蔵」など、最近は様々な製法の日本酒がありますから、好みの銘柄を探しながら飲み比べするのも良いですね。
料理と相性の良い日本酒選びはこうする
さて、マリアージュの話しに戻りますが、お寿司屋さんでビールを頼まれる方いらっしゃいますか?
ビールが絶対にダメ!という訳ではありませんが、折角のお寿司がビールの味でかき消されてしまいます。お寿司も絶妙な味わいを楽しむ食べ物だとすれば、日本酒もお米から作られたデリケートな味です。何が言いたいのでしょうか?日本酒とお料理の合わせ方も同様の考え方だからです。
● 味の濃さで日本酒を選ぼう
例えば、味が濃いお料理には、コクが強く、味わい深い日本酒を選ぶと、両方の美味しさが際立って、お料理を引き立てます。一方、魚料理など味がデリケートなお料理は、スッキリなめらかな日本酒が合うでしょう。
これを応用し、塩味など味の濃いお料理に辛口、味の淡いものは、喉越しがなめらかで口当たりの良い日本酒を選ぶのがベスト。
● 味の種類で日本酒を選ぼう
一方、酢の物など酸っぱい食べ物には、フルーティーな味わいの日本酒がよく合います。口に残る酸っぱさを豊かな後味へ変えてくれるからです。
また、最近になって、人間の口にはうま味成分を感じ取る器官があることが分かりました。このうま味成分。グルタミン酸と呼ばれるものです。トマトやチーズ、燻製、海藻などに多く含まれる成分です。そんなお料理に合う日本酒も、濃厚な味わいのものがベストマッチ。とてもよい相性と言えるでしょう。
● 脂っぽさで選ぶ
日本酒は和食だけに合う訳ではありません。肉料理など洋風のお料理にもよく合います。特に油っ気の強いお料理には、飲みやすい淡麗なお酒が合います。これは、強い油っ気を洗い流して、スッキリさせる効果があるからです。
他にも様々な合わせ方がありますが、重要なことはバランスです。バランスの良いお酒を選ぶと、お料理も日本酒も絶妙なハーモニーを醸し出すのです。
料理との相性を覚えると、日本酒の楽しみも広がります。また、全国各地のお酒を楽しめるようになれば、まるで旅行をしているような気分にもなれますよね。そんな日本酒の魅力を改めて発見してみませんか?
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