風邪でもないのに喉に違和感がある。なんだか、喉の奥が腫れているのか、出来物でもできているのかしら? 無呼吸症候群になったように息が詰まって夜中に目覚めてしまう。そんな悩みをお持ちの方。それはヒステリー球症候群かもしれませんよ?
女性に増えているヒステリー球の恐怖
ヒステリー球とは、正式には「咽喉頭異常感症」と呼び、喉に次のような症状が表れるものを言います。
・喉に何かつまっている感じ/喉に何かがひっかかっている感じ/喉に塊りがある感じ
・喉が塞がる感じ
・喉の奥がはれている感じ
・喉がイガイガする
・胸がつかえる感じ (出典: Wikipedia)
ところが、厄介なことに、腫瘍でもできたのかと耳鼻咽喉科に受診してみたけど、特に異常はないと言われる。困った困った。これは、ヒステリー球症候群という症状です。特に女性に多いと言われ、この症状により、熟睡ができない、喉へ意識が言ってしまい集中力が低下した。そんな悩みを抱えている方が増えているのです。
実はこれ、喉の病気ではないのです。筆者もこの症状に悩まされ、一時は咽頭がんにでもなったのかしら? と不安に感じていましたが、調べてみてビックリ。なんと、ストレスや不安・緊張状態が続くことにより発生するレッキとした精神疾患の一種だったのです。
ヒステリー球症候群の原因は?
この症状は古くから東洋医学で知られている症状で、「梅核気=ばいかくき」と呼ばれてきました。原因は、うつ病や自律神経失調症、パニック障害などに引き起こされるものなのです。精神面が疲れてきた時に体が「ワタシ、メンタル疲れているよ!」とアラートを上げているということ。もちろん、うつ病まで発症しなくてもメンタルが疲れ、うつ病になりかねない予備軍になってしまっているのです。
例えば、会社で強いストレスに晒されている。身内の死や飼っていたペットが亡くなったなど悲しい出来事があった方も発症することがあるようです。もちろん、メンタルの疲れだけでなく、睡眠不足など不規則な生活が知らず知らずのうちに体の変調として表れる場合もあるので要注意です。
どうやって治すの?
主な原因はストレスですから、気持ちを安定化させる。メンタルヘルスを保つことが最優先です。でも、この症状に効く薬はないの?と言われれば、「半夏厚朴湯=はんげこうぼくとう」という漢方がオススメです。気が滅入った時、喉や食道に違和感を感じるときに効くと言われています。この漢方は、薬局やドラッグストアでも顆粒タイプのものが販売されています。ぬるま湯と一緒に飲んで静養しましょう。
また、精神疾患に最も効果的とされているのが生活習慣の改善です。特に睡眠は規則正しい時間に十分に取ることが必要です。
夜、中々寝付けないという方は、昼間に太陽の光を浴びましょう。人間は体温が下がるときに眠気が来ると言われています。そのためには、昼間の間に十分に体温を上げておく必要があるのです。また、強い光を浴びることで、自律神経を活性化し、うつ状態を防止することができます。
ヒステリー球に悩む人の中には何年も症状に悩まされる方もいるようです。でも、治らない病気は無い!と信じてとにかく休養を取ることが大切です。
最後に、一口に喉に違和感を言っても様々な病気が挙げられます。もっと恐ろしい病気の可能性もありますから、まずは病院で検査してもらうことをおすすめします。
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