[執筆:読者投稿]
出勤途中でいつもすれ違う男性にいつしか恋心を抱き、何とかきっかけが生まれればと思いながら、早くも半年近くが過ぎようとしています。
今日こそは!と思いながら、メイクを変えてみたことは一度ではありません。でも、そんな日に限ってすれ違わなかったり、人ごみに紛れて気が付いてもらえなかったりして、半年はあっという間に過ぎました。
こんな経験、毎朝決まった時間に同じ道を通って勤めに出ていらっしゃる方なら、経験がおありではないでしょうか。この半年のこと。メイクを中心にお話してみたいと思います。
月曜日のメイクは努めて明るくしています
毎週のことですが、休みが明けた月曜日の朝は、なんとなく足取りが重く感じられ、気持ちも少しどんよりしたりします。日曜日の夕ご飯を食べた後から、月曜日の出勤を思うと、少し胃が重いかなと言った感じになるのは、会社員をしている以上、おそらく勤めに出ている間はずっと続く、ある種の宿命ではないかとも感じています。
こうした経験、学生時代はどんなにゼミの先生が厳しくても、味わったことはありませんでしたから。
それで月曜日の気持ちを少しでもハイにするため、他の曜日より軽快さのある明るめの服を選んだり、メイクも気持ち明るくして、出来るだけ晴れやかな気持ちで出勤出来るように、自分なりに工夫をしています。一種の暗示かもしれませんが、気持ちの面から落ち込まないようにしています。
最初の出会いは月曜日の交差点でした
そんな月曜日の朝、降ろし立てのスプリングコートのボタンは留めず、勤務先の最寄り駅を降りた時刻は、遅刻をぎりぎり回避出来るか出来ないかのきわどさでした。
引っかかると1分以上足止めされる、大きなスクランブル交差点の信号機が黄色に替わりかけたとき、いつもなら無理はしませんが、その日は走って渡ることにしました。
交差点のちょうど真ん中で、反対側から同じように急いで走って来た男性と顔が合いました。同じように遅刻をしない為に走っているのかなと思い、親近感から軽く笑い合ってすれ違いました。
それが最初の出会いで、その日から一週間立て続けに、交差点の真ん中で顔を合わせました。
三ヶ月ぶりの再会
ところが、一週間立て続けに毎日顔を合わせたかと思うと、その後3ヶ月間まるで顔が合わなくなりました。あのときだけのことだったんだなと思いました。
たまたま早く出勤する用があり、いつもより15分早く家を出て、件の交差点に差し掛かったとき、3ヶ月ぶりにその男性とすれ違いました。
翌日、会社に早く出る必要はなかったのですが、いつもより15分早く家を出ると、また同じ場所ですれ違い、それからは毎朝15分早く家を出るようにしました。するとだいたい毎朝すれ違うようになりました。
遅刻をしないように、余裕を持って出勤するようにしたんだな、偉いなと思いました。と同時に、行きずりのその男性を意識している自分を意識するようになりました。
気が付いてもらうために
それからは、すれ違う毎朝の一瞬のために、メイクをすることが日課になりました。ルージュの色を変えたり、イヤリングを少し大きめにしたり、少しでも他の女性から目立たせたいとの思いで、服装とメイクを工夫しました。
気が付いて欲しいと言う気持ちが自ずとメイクをそうさせた気がします。最初に書きましたが、半年はあっという間に過ぎました。正確には3ヶ月間のブランク期間がありましたので、3ヶ月とちょっとですが、気が付いてもらうためのメイクは少しだけ効果を生んだものの、まだ道半ばです。
ただ、結果はまだ出せないながら毎朝、出勤が楽しくなり、日曜日の夜になると、月曜日の朝が待ちどうしかったりしています。もう、月曜日の気持ちを落ち込ませないために、メイクをすることはなくなりました。
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