ジブリの夏。『思い出のマーニー』公開。宮崎駿なしでどこまでいけるの?

スタジオジブリ外観

夏の風物詩的な映画と言えばもちろんスタジオジブリと答える人も多いのではないでしょうか?
今年もジブリの作品が公開されました。2014年7月19日に公開された最新作、米林宏昌監督の最新作『思い出のマーニー』です。米林監督と言えば2010年に公開された映画『借りぐらしのアリエッティ』を作った人物。ネットでは早くも良くも悪くも「ジブリらしくない」という感想が飛び交っていますが、今回はどこまで躍進できるのでしょうか?

宮崎駿、高畑勲色を抜け出せるか?勝負の作品


昨年、『風立ちぬ』で引退宣言した宮崎駿監督。同年に公開された『かぐや姫の物語』で御年78歳を迎えた高畑勲監督。ジブリの原動力はこの2人に支えられてきたと言っても過言ではありません。引退を宣言した宮崎監督を含めて、この2人が今後新しい映画を作る可能性は低く、両監督の映画テイストがジブリの色を決めてしまっていただけに、今後のジブリを誰が引っ張っていくのか気になるところです。

これまでにもジブリは、宮崎駿監督と高畑勲監督以外のメンバーによる映画作りに挑戦してきました。
しかし、興行収入こそそれなりに上げてきたものの、社会現象を巻き起こす作品にはならなかったのも事実。

[これまでの宮崎・高畑監督以外の作品]

猫の恩返し(森田宏幸監督) ・・550万人
ゲド戦記(宮崎吾朗監督) ・・588万人
借りぐらしのアリエッティ(米林宏昌監督)・・750万人
コクリコ坂から(宮崎吾朗監督)・・355万人
※Wikipediaより引用。短編映画を除く。共同監督は略。人数は観客動員数

ジブリ最大のヒット作『千と千尋の神隠し』の観客動員数2350万人、興行収入304億円を考慮すると鳴かず飛ばずと言ったところでした。

そして、2大巨匠がジブリを去る時期に、果たして思い出のマーニーはジブリに新しい風を巻き起こすことができるのでしょうか?

思春期の女の子の気持ちが交錯する面白さ


少しネタバレします。そもそも、今回はどんな作品に仕上がっているのでしょうか?

この映画の主人公は少女・杏奈を中心にした映画となっており、喘息を患って療養のために海辺の町で暮らすことになったという設定から始まります。
その町のある屋敷で出会った金髪の娘・マーニー。そしてマーニーと友達になった杏奈の周りでは不思議な出来事が起こり始め・・・。

冒険要素の中に杏奈の葛藤を描いたこの作品は、今の女の子が学校でいじめに悩んだり、ケータイやSNSで繋がっていても孤独を感じたりするのと重ね合わさり、思春期の少女が共感できるものを目指しているといってもよいでしょう。

今年はディズニー映画『アナと雪の女王』がヒットしましたが、この映画は姉妹愛を描いた映画でした。ジブリ映画も近年、男の子と女の子がともに冒険を繰り広げる冒険ものから変化をはじめています。どこか浮世離れした快活なヒロインというよりは、ちょっぴり病んでしまっている女の子が主人公のこの作品。色々な意味で過去のセオリーに当てはまらないジブリ作品となりましたが、果たしてどこまで観客を魅了することができるか楽しみですね。